小児科診療ご案内
月曜日~金曜日 午前中 9:00~12:00 午後 13:30~17:00
受診前にお電話ください。
当面、上記の診療体制になります。ご迷惑をお掛けしますがお願い致します。
診療方針について
出来るだけ丁寧な診察と説明を心掛けています。そのために、熱が入りすぎて診療時間が長くなることがあります。
説明の補助のためにいろんなパンフレットを準備しています。より良い診療に役立てたいと思っています。
何でも気軽に相談しやすい雰囲気作りのために努力を続けます。皆様よろしくお願いいたします。
小児科医 石橋医師より
新生児に起こりがちな問題点
1)新生児発熱
生後3か月以内の赤ちゃんが発熱すると、大部分は着せ過ぎによる「うつ熱」です。しかし、敗血症や細菌性髄膜炎などの重篤な病気の可能性があります。発熱したり、何となく元気がなかったりと、いつもと違うと感じたら、早めに小児科医に相談しましょう!
2)オムツかぶれ
お尻を拭くだけオムツカブレが改善しない時には、出来るだけお湯や水で洗いましょう。シャワーがお薦めです。次にガーゼ
で拭く代わりにドライヤーで乾かしてみて下さい。最後に、水を弾く油性の保湿剤を便やおしっこの度に塗りましょう。
それでも良くならない場合には、カンジダ性皮膚炎が考えられます。その時に、口の中が白くなることがあります。それは、
カンジダ性口内炎かもしれません。小児科医に相談しましょう。治療できます!
3)排便の回数
母乳の場合には、水様便で1日10~20回以上のこともあります。反対に、ミルクの場合には、1日2~3回とか、2~3日に1回の事もあります。上手に排便出来なくて、ウンウンうなっていたら、綿棒で肛門を刺激してみましょう(綿棒浣腸)。お腹が張るとか、オナラしか出ないようなら、小児科医に相談しましょう。
4)嘔吐
少量だけ吐く、いつ乳は心配ありません。大量に吐いた場合には、息がしやすいように下向きにして、背中を叩いて、飲んだ物が喉や気管に詰まらないようにすべきです。もし、飲ませすぎだと思ったら、一時的に飲む量を減らせて下さい。落ち着いたら、再び、少しずつ増やして下さい(1歩後退2歩前進のイメージで!)
5)臍出血→臍肉下種→臍炎
臍の緒が落ちてしばらくは臍から血が出るのは普通です。臍の名残(臍肉芽種)が残っていると出血が続きやすく、時に臍に炎症を起こすこと(臍炎)があります。
6)股関節が固い
出生時から、股を十分に開けない子がいます(開排制限)。大部分の子は、両股の間に腕を押し込むようにして抱っこすると、自然に矯正されます。生後3~4か月までに、改善されない場合には、先天性股関節脱臼(股関節発育不全)が疑われるので、整形外科を紹介します。
7)アザ
赤いアザで、目の上に出来るのは「サーモンパッチ」です。1歳くらいまでに殆ど消えます。首の後ろの赤いアザは「ウンナ母斑」です。半分は自然に消えます。残りの半分も髪の毛に隠れるので、治療対象にはなりません。イチゴのように盛り上がるものを「イチゴ状血管腫」と呼んでいましたが、最近は「乳児血管腫」と呼びます。2~3歳までに自然に消えるものが多い。出血する場合や目立つ場所にある場合には、手術やレーザー治療の対象となるので、形成外科を紹介します。
青いアザで一番多いのは、「モウコ班」です。お尻や背中の物は自然に消えます。しかし、顔にある場合(太田母斑)や手、足や肩の先の方にある「異所性モウコ班」は消えにくいので、形成外科医と相談した方が良いでしょう。
茶色いアザで、お腹に良く見られます。大きさは殆どが1~2cm未満で単発なことが多く、「扁平母斑」と呼んでいます。多発する場合には精密検査が必要になることがあります。
黒いアザで小児に良く見られるのは、獣毛母斑と言われます。獣の毛のようにフサフサしています。癌化することがあるので、見つけたら、至急整形外科医に相談すべきです。
8)心雑音
先天性の心疾患は新生児の100人に1人くらいの割合で出現します。一時的に心雑音が聴取されても、次第に消えていくことが多い。哺乳が悪くて、肺炎などの重症な感染症を起こす場合には、心不全を合併している可能性が高いので、直ぐに専門医を紹介します。
9)ゲップとしゃっくり
ゲップが上手に出来なくても構いません。飲み込んだ空気は、オナラとなって出てきます。しかし、お腹の張りが目立つ場合には小児科医に相談しましょう。シャックリは横隔膜のけいれんと言われていて、5~30分以内に自然と出なくなります。シャックリをしている時には、哺乳させると、喉に詰まらせる危険性があるので、落ち着くまでは、哺乳を我慢しましょう。
10)湿疹
生後2週間~生後3か月までが体重の一番増える時期です。新陳代謝が激しいので、汗などの対応が不十分だと、頭、顔、首や上半身に湿疹が出来ます。軽い湿疹を含めると、新生児から乳児の約50%に見られます。軽症の時には、保湿剤を塗りましょう。湿疹が目立つ場合にはステロイド剤を薦めています。
爪対策も必要です。爪切りで切るだけでなく、紙やすりや電動爪やすりを上手に使いましょう。