井上病院は宮崎県の県北 延岡市にあります産婦人科・小児科病院です。

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医療法人社団育生会 井上病院
〒882-0866
宮崎県延岡市平原町1丁目990番地1
●産科・婦人科
TEL:0982-21-5110
FAX:0982-21-6087
●小児科
TEL:0982-23-7402
 
高千穂産婦人科診療所
〒882-1101
西臼杵郡高千穂町大字三田井
1099番地14
●産科・婦人科
TEL:0982-82-2722
FAX:0982-82-2702
007866
 

在宅休日急病診療や

 

夜間急病センター受診について

夜間急病センター受診について
 
夜間急病センターは365日あいておりますが、ある月を見てみますと大学病院(宮崎大学・大分大学小児科)からの応援が12日、地域の小児科医が7日、済生会日向病院5日で他は内科のうち小児科をみている先生で補っているのが現状です
2~3次対応に至っては県病院小児科が唯一の担い手であり、小児科医数もたった4名で365日みている現状です。
延岡・日向市の小児科医は数的には足りてないのため、大分大学や宮崎大学の小児科からわざわざきてもらっている現状となっています。
地域の小児科医の平均年齢は全国平均より高く、1万人あたりの小児科医数も少ない現状となっています。
乳幼児はいつ高熱がでるかわからず、症状も変化しやすいことから夜間に医療機関を受診する頻度が高くなり、診療科の中でも小児科の医師や医療スタッフの負担は大変重い状況になってしまいます。
そのため適切な受診が望まれているとよく言われますが、そもそも適切な受診とはなんでしょうか?

1次救急、2次救急、3次救急という言葉があります。
1次救急:軽症患者を対する救急医療
2次救急:一般病棟に入院する患者に対する救急医療
3次救急:集中治療室に入院する患者に対する救急医療

夜間急病センターや在宅休日当番医制度は1次救急の担い手です。
県立延岡病院は2次~3次救急を担当します。
 
では、1次救急は、風邪でもなんでも、平日昼間に受診できないなどの軽症者のために夜間や休日に診療してくれる医療機関?て、ことになります。
 
「鼻や咳が出始めたから1次救急(夜間急病センター・在宅休日当番医)で見てもらおう。
だって、軽症患者をみるところだろ?」
 
これって、間違いではないのですが、こうした患者さんが増えると地域医療を支えている医療者・また利用者にとっても大変な負担をかけます。
私を含め、夜間や休日に限って診療を行っているわけではなく、平日の診療に加えて、夜や日曜日も交代で当たっているのです。
ではどの程度なら、受診した方が良く、どの程度なら受診しない方がいいって基準ってある?って疑問が生まれてきます

また、軽症患者がたくさん訪れると、診察時間には限りがありますから一人当たりにかけられる時間は短くなり、待ち時間も長くなってきます。一次診療で大事なことは、入院や適切な治療が必要な患者を見分けることですが、短時間診療・長い待ち時間はそういった本当に受診が必要な患者さんにとって大きな障壁になります。

ですから医療者だけでなく患者さん自身のためにも適切な受診が望まれているのです。
 
目安としては、厚生労働省研究班/公益社団法人 日本小児科学会により監修されている
「こどもの救急」 http://kodomo-qq.jp/

もしくは小児救急電話相談事業 0985-35-8855 携帯からは#8000
を参考にしたり、電話相談してください
 
1次救急を圧迫させる軽症患者さんの多くは、風邪だと思っても風邪薬がほしくて救急などにくる外来患者さんたちです。
風邪に風邪薬は必要か?ということに、私の考えをのべたいと思います。
ここでいう風邪とは生後6か月以上で、38度以上に発熱してから1~2日程度で、咳や鼻汁が主症状で元気がある児・また発熱のみで元気な児についてです。

解熱剤について

発熱するのは、ウイルスや細菌と戦うために発熱するのであり、それをむやみに解熱するのは生体にもともと備わる免疫力を損なう可能性があります。高熱でぐったりしてばかりでは、必要な栄養も取れませんから食事などをすこしでもとってもらうために一時的に下げるのはよいですが、緊急で夜間に熱を下げなくてはいけない理由はありません。
熱性けいれんの予防にも全く効果はありません。

鼻汁止めについて

鼻汁は、鼻腔内に病原体の侵入を防ぎ、異物を排除するための正常な生体反応です。
抗ヒスタミン薬や新しいタイプのものは抗アレルギー薬といいますが、風邪にたいして鼻汁止めを使ってもほとんど効果は実感できません。飲んでいるうちに治ってくるのは時間がたって自然に治ってくるというのが本音です。
そして副作用が全くないわけでなく、一部の鼻汁止めはけいれんを起こしやすくし、発作時間が延長しやすいという副作用が指摘されています。6歳未満の発熱児では早急に飲む必要はあまりありません。
2歳くらいまでの児童は、鼻汁がでるだけでぐずってきます、寝付きにくくなり夜も大変で母や保護者の負担は増えます。かといって鼻汁止めを飲んでも対して変わりなく、鼻汁は自宅で鼻汁吸引するのが1番と言えます。FDA(アメリカ食品医薬品局)は2歳未満の突然死に関与している疑いがあるということで2歳未満に風邪薬投与はやめるように勧告を出しています。

咳止めについて

咳は、痰などを気道から排出するための必要な生体の反応である。
もし強力で咳を止める力の強い内服など使えば、気道は痰で詰まってしまい正常な呼吸ができなくなってしまう恐れがあります。強い咳止めもありますが、麻薬であり癌などに対して使われる薬であり、小児科領域で使う咳止めは基本的に強い咳止め効果はありません。それどころか咳止めは呼吸を抑える効果があり、2歳未満の突然死に関与しているという指摘がありFDAはやはり投与を控える勧告を出しています。
もちろん一般小児科領域では日常的に良く使う薬でありますが、夜間、休日に急いでもらう必要があるはあまりないといえるでしょう。

抗生剤については当HPの抗生剤の適正使用についてを参照してください。
インフルエンザについて

インフルエンザが流行ると必ず休日や夜間に受診する人が増えます。はっきり言いますが、38度以上に発熱してから12時間未満の人はあわてないでください。その様な方たちは翌日に診断してもらえば十分ですし、早く行き過ぎるとインフルエンザ検査をしても陽性に出にくいのが現状です。インフルエンザ検査キットは保険診療で1500円程度します。判断料は1440円かかっています。厚労省の発表では毎年累計約1500万人の人がインフルエンザで受診しています。複数回受診がへり、500万人の受診が抑制されれば検査代だけでも147億円の医療費削減になります。インフルエンザは一時をあらそう重症感染症ではありません。24時間以内にたとえば2回もやって陰性なら通常3回目はどこの医療機関もそうそう検査はしてくれなくなり、早く行き過ぎたため正確な診断結果が出ず、最終的には寝て治すなんてことになりえます。
インフルエンザで救急に急いでいかなくてはいけない場合は、下記①意識障害がある場合と、異常行動がある場合、または下記②の呼吸障害がある場合です。

胃腸かぜについて

胃腸かぜで下痢、嘔吐が続く場合は出ていった水分が、きちんと口から摂れるかということが問題になります。下痢があっても、水分がきちんと取れていれば問題ありませんし、下痢を止めると治りを悪くするため通常は下痢止めを使いません。整腸剤を飲みながら自然とおさまるのを待つのが一般的です。下痢+嘔吐でも短時間の事であれば脱水にすぐにはなってきません。血便がある時やぐったりしてきたときなどは受診しましょう。

以上の様に風邪に風邪薬は緊急で飲む必要はないですから、風邪ひいた子供をわざわざ夜や休日に病院に受診させ、数時間も連れまわすなら家でゆっくり休ませておいて翌日受診が良いということになります。また、翌日は受診できないから夜に行くというのも、原則翌日受診が基本の休日急病センターですから間違った使い方です。
風邪薬をどの程度だすかはその見た医師個人が判断するものであり否定するものではありませんから、相談してだしてもらって下さい。夜や休日に急いでもらう必要はないという事を私は伝えたいのです。
 
※乳幼児の意識障害について

a刺激しても全く起きない(重度の意識障害)
b揺さぶったり声かけたり、おっぱいを与えるといった刺激すると起きるが、その刺激をやめた途端に寝てしまう (中等度の意識障害)
c覚醒しているが、反応がなくなんとなくいつもと違っておかしい場合。(軽度の意識障害)

インフルエンザ脳症における前駆症状としての異常言動・行動の例
「おおむね下記が1時間以上連続的または、断続的に続くものやけいれんが合併 するもの」
   ※短時間ですぐ正常な状態にもどるものは熱せん妄の可能性が高い※
A両親がわからない、いない人がいると言う(人を正しく認識できない)。
B 自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない。
Cアニメのキャラクター・象・ライオンなどが見える、など幻視・幻覚的訴えを する。
D意味不明な言葉を発する、ろれつがまわらない。
Eおびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
F急に怒りだす、泣き出す、大声で歌いだす。

風邪だと思ったら、1日我慢が基本ですが、下記の症状では夜間や休日でも見てもらった方がいいです。

①    意識障害がある場合・顔色がひどく悪い場合(血の気の(赤い色が少ない)ない色をしている)髄膜炎などの中枢神経感染症や重症感染症、代謝性疾患では意識障害が出る場合がありその場合は必ず見てもらった方が良いです。
②    呼吸がつらそうな場合・呼吸が苦しいという場合
aケンケンと犬やオットセイが吠えるような咳を連発して苦しそう
b耳をすますと、子供からゼーゼーと呼吸する音が聞こえる
c呼吸が早くてつらそう(努力呼吸をしている)
d舌を出してよだれをたらして苦しそう→救急車呼んでください
努力呼吸:呼吸するたびに鼻がふがふがとうごく。おなかがべこんべこんとしている。ハアハアと大きく胸が動く呼吸をしている、肩で息をしてい
③    嘔吐が頻回で活気がなくなりぐったりしてきた。
1歳未満児では嘔吐がつづいてミルクや母乳を飲んでくれず、様子がおかしい。
※嘔吐が頻回でも、吐き出してから数時間では脱水などは急に進行してきません経過が短ければ、飲んだり食べたりをやめてしばらく様子見ても良いでしょう。数時間飲まず食わずでも問題ないのと一緒です。しかしそれが半日、1日と続くとだんだんと脱水になってきます。脱水や低血糖になってくると、活気がなくなり、ぐったりしてきます。このような場合は一度見てもらうと安心です。
④    血便・血尿(赤い尿やコーラ色の尿)がでてきた
⑤    紫斑(出血斑)が多発している。
紫斑とは押しても色が消えないアザのことを言います。
点状のぽつぽつが多発する場合と、しらずしらずにどこかにぶつけた様なアザが多発する場合があります。
⑥    けいれんが5分間たっても止まっていない→すぐ救急車を
熱を伴わないけいれんをおこした。
6歳以上なのに熱性けいれんをおこした
同日2回以上のけいれんを起こした。
⑦    呼吸してない→すぐ救急車を
⑧    急な胸痛・急で激しい頭痛・腹痛
歩くときにおなかに響くような痛みで歩くのも困難、
強い腹痛と嘔吐を伴う
おなか(下腹部)がすごく痛いとおもったら、おちんちんをとても痛がっている
頭痛の訴えとともに嘔吐を繰り返す。
胸がいたくて呼吸もしにくい。
⑨    数分間隔で腹痛をうったえる・数分間隔で泣いては元気になるを繰り返す
⑩    全身のじんましんとともに、呼吸苦、ゼイゼイや嘔吐、下痢などがある。
⑪    やたらと喉が渇き、多飲、多尿がある。
⑫    喉をみたらハート型に腫れていて、ドキドキする、手が震えるなどの症状がある。
⑬    尿がでず、体がだるい、元気がない。
そういった場合は脱水の他、腎臓の機能が悪くなり下肢や顔面がむくんだり、おちんちん(精巣が腫れる)など腎不全の場合があります
⑭    下腹部を猛烈にいたがり、おちんちんをみたら精巣が赤くはれ上がっている
       →救急車を(一次救急では対応が難しい可能性があります)
下腹部を痛がるとおもったら、足の付け根あたりが腫れて赤くなっている。
お風呂でおちんちんの皮をむいて洗ったら、皮が戻らなくなった。
⑮    ボタン電池を飲み込んだ
タバコをちょこっとかじったくらいでは問題になりませんが、3cm以上たべると危険性があるといわれます。吸殻を捨てていた、汚染水を飲むのも危険といわれています。
⑯    受診に迷った場合は冒頭にもありますように、電話か、こどもの救急で検索して症状を当てはめてみましょう。
その他、気になる症状がある場合は受診してみてもらいましょう、母親の直観は大切です。
 
延岡市地域医療を守る条例
 
私たちの責務にはこうあります
第4条 市民は、基本理念に基づき、地域医療を守るため、次に掲げる責務を有する。
(1) かかりつけ医(日常的な診療、健康管理等を行う身近な医師をいう。以下同じ。)を持つよう努めること。
(2) 診療時間内にかかりつけ医を受診し、安易な夜間及び休日の受診を控えるよう努めること。
(3) 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手(以下「医師等医療の担い手」という。)が市民の命と健康を守る立場にあることを理解し、信頼と感謝の気持ちをもって受診すること。
2 前項に定めるもののほか、市民は、自らの健康長寿を推進するため、検診及び健康診査を積極的に受診するとともに、良好な生活習慣に留意し、日頃から自己の健康管理に努めるものとする。
(医療機関の責務)
第5条 医療機関は、基本理念に基づき、良質かつ適切な医療を行うため、次に掲げる責務を有する。
(1) 患者に対して医療に関する適切な説明を行い、患者の立場を理解し、信頼関係の醸成に努めること。
(2) 医療機関相互の機能の分担及び業務の連携を図るよう努めること。
(3) 医師等医療の担い手の確保に努めるとともに、良好な勤務環境の保持に努めること。
(4) 市が実施する検診、健康診査等に協力するよう努めること。

また、延岡市のHP
365日安心できる小児診療体制維持のために「私たちができること」にも
夜間急病センターや日曜・祝日在宅当番は緊急性のある診療を行うために設けられています。
とあります。

日曜在宅当番医は日常診療も日曜日も行えるという感覚での受診は控えて欲しいと思っておりますし、夜間急病センターと同様に当院の在宅休日当番医のおける処方は原則1日処方としています。
お互いが気持ちよく医療を受けられるようにご理解ご了承よろしくお願い致します。
<<医療法人社団育生会 井上病院>> 〒882-0866 宮崎県延岡市平原町1丁目990番地1 TEL:0982-21-5110 FAX:0982-21-6087