井上病院は宮崎県の県北 延岡市にあります産婦人科・小児科病院です。

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医療法人社団育生会 井上病院
〒882-0866
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●産科・婦人科
TEL:0982-21-5110
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●産科・婦人科
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FAX:0982-82-2702
010258
 

子供の事故例とその対策①

   
事故とはどうして起こるのでしょうか?
事故=思いがけずに起こった悪い出来事です。

ある程度子供がすることを予想し、どんな事故が起こっているかを知っていると事故はへらすことはできます。
児の環境をどうするとより安全か、また、母や周囲の大人がどのような気持ちでいることが大切かを過去の事例などから考えていきたいと思います。
 
はじめに
毎朝、父は熱い味噌汁を飲む習慣があり、その日も食卓にはあつあつの味噌汁がおいてありました。テレビはついた状態で、部屋には2歳児と父と母がいましたが、母はまだ台所にいました。子供はテレビが見やすい位置に座り、父はその対面に座っていたためテレビは振り返らなければみえない状況でした。
このような状況では、2歳児がふとしたことから熱い味噌汁でかぶってしまう可能性があります。熱い味噌汁をかぶらないようにするにはどうしたらよいでしょうか?
①テレビがついていると父は注意がそがれ子供が何をしているか見えなくなるた めに、テレビは切って子供に注意を払うべきである。
②子供はベビーチェアーに座らせて、手の届かないところに味噌汁を置けば大  丈夫
③味噌汁はそもそも熱いからあぶないのであり、熱い味噌汁は食卓には並べば  ない様にする(さめてから食卓に並べる)。父は子供の安全のために熱い味  噌汁は我慢すべきでる
④父がテレビに見やすい席に移動し、子供に注意を払いやすくする
⑤母が食卓に来れるようになってから、味噌汁をならべて、二人で注意を払う。⑥父は熱いものを食べたければ子供がいないところで食べる。

それぞれについて考えてみると、①では常に子供に注意を払わなくてはいけないことになるが、トイレに行く、電話にでる、水をこぼすなどして急用ができたりすると注意を払うことができなくなりそういった瞬間に事故が起こります。
②今まで1度もベビーチェアーからでてきたことがない、と思いこんでいると子供は成長に伴って出てくるようになります。テレビを見ていて大丈夫ですか?
③が最も確実な方法となりますが、台所までイタズラに来る子供もいるので絶対に安心とは言えません。④、⑤と注意を払うという事はとても大切ですが、人間はそう1つの事に集中力が持続できる生き物ではありません。⑥父というのは寂しいものですね・・・
 
熱い味噌汁は、冷ましてから食卓に並べることが可能ですが、しかしこれが味噌汁ではなく熱いラーメンなどでしたら冷めるまで待つのは難しくなり、他の方法などを行いながら注意を払わなくてはなりません。
残念なことに熱いものをこぼして火傷を負う子供は非常に多く、どうやってもなくなりません。どうしてなくならないかというと、子供に四六時中常に注意を払うのが無理だから繰り返されるのです。
 
どれほど、子供を愛していても、集中力に自信がある人でも

常に子供に注意を払うのは無理だということをまずは認識して下さい。
そして事故は普段は注意している事であっても、一瞬の気のゆるみなどでたまたま不注意が起きた時に、不運にも子供が予期しないことをして事故は起きてくるのです。
目を離しても、注意していなくても危なくない環境を作れば、事故は起こりにくくなります。

では実際にどのような危険があるかを説明してきます。
首輪付浮き輪での事故報告
赤ちゃんの首に浮き輪を取り付ける商品(スイマーバ)があります。
首につけて浴室やプールなどに赤ちゃんを浮かせるものです。
 
よく言われる対策
「必ず目を離さないでください。」「使用前は空気漏れを確認しましょう」
「ご自身の髪を洗う、兄弟姉妹の世話をするなどをして、首浮き輪を装着中のお子様から一瞬でも目を離さないようにしてください」
しかし事故は何回も起きています。事故例を見てみましょう。

事故例1:シャンプーしているうちに首輪から外れて、風呂に沈んでいた。
事故例2:ちょっと風呂から衣服などの準備をしてものをとって戻ってくると、風呂に沈んでいた
事故例3:シャンプーしていると、すこしだけゆるみ、口は水面にあり首輪が鼻をふさぎぐったりしていた
事故例4:シャンプーなどしていて見たところ、浮き輪の空気がすこしもれていたのか緩くなり子供の口と鼻が水面下につかる状況になっていた。

この器具を使って風呂に入るという事は、洗顔やシャンプー時に浴槽に浮かせてられるという意図で使う方がいると思われますが、その瞬間に事故が良く起こっていることがわかります。そもそも、一瞬でも目を離さないで使えるわけがありません。その様な注意書きがある商品は危険だと認識して下さい。
そんなものを使うのをやめた方が安全だということです。

こういった事故報告は後を絶たず、目を離すなという事がいかに意味をなさない事だと私は考えています。
このような製品は使わない、もっと言えば商品の存在をなくせば危険がなくなると考えています。。
似たような商品に浴槽用浮き輪もあります。こっちはより一層転覆しやすいものです。
浮き輪ごと転覆して死亡例や植物状態例の報告あがっています。
浮き輪の中がパンツになっているタイプは2秒かからず転覆し、上半身が水につかる。
売り手側は「こどもの顔がつねに見えている状態で使用することを周知徹底させる必要がある.」ということでしたが、今このタイプをお風呂で使っているようでは、親の責任がきびしく問われますのでお風呂では使わないようにして下さい
 
ミニカップタイプのこんにゃく入りゼリーのことを食べたことがある方はいらっしゃいますか?子供がまだいない時などに事故の報告を聞いたことがあれば、子供に与えるのが悪いとかって思っていませんでしたか?
 
少なくても14例の死亡事故報告数があります。細かく切って与えてください、子供や老人に与えるなといっても、事故はゼロにはならず海外でも死亡報告が相次ぎました。
米国では自主回収や差し押さえ
欧州 販売の一時中止
韓国 一定の大きさの販売中止
と諸外国でも危険性は認知されています。

消費者庁の見解ではミニカップ入りこんにゃく入りゼリーの場合は、その形態自体が一口に吸収する食べ方で製造されており、ミニカップ入りこんにゃくゼリー形態で製造したこと自体から危険性が内包しており、餅等の食品とは、その危険性が本質的に異なる。」
※解説:餅は噛み砕いて食べるのが基本であるが、こんにゃくゼリーは噛み砕かず一気に吸い込む事が可能な形状の食べ物のため、小さい子の喉に張り付き窒息を起こす。もちはそもそもかまずに吸い込んで食べることが可能な食べ物ではない。
会社の主張のとおり『摂取の際は注意が必要だ』という文句を記載しただけでは事故発生を回避するのに必要な措置を満たしたとは考えられない。
私はこの製品が存在する限り子供や老人の窒息による死者がでると考えていますが、自宅ではあげないようにして下さい。(友人宅や祖父祖母の家などで与えられるかもしれませんが・・・)また、注意してみていても、見ていることでは、(窒息する瞬間を目撃することはできます!)が、防げませんから窒息を起こします。
事故例5:自宅台所にてこんにゃく入りゼリーを、ふたをはずして男児に与えた後、母親が離れの冷蔵庫にもう一個取りに行き、数分で台所に戻ったところ、男児がテーブル上で仰臥位のままぐったりしているところを発見。救急隊による応急処置として、心肺停止状態のため人工呼吸と胸骨圧迫(心マッサージ)等を講じたが、呼吸、心拍は戻らなかった。
 
お風呂ではため湯による溺水事故も報告されています。
子供が見えなくなったので、探してみると残り湯に浮いていたという事故はこれまで何度も報告されています。残り湯はしないで捨ててください。私が経験した例では、子供を先に入らせて、親が後から入ると子供がお風呂で浮いていたという事故や、小学生と幼児が一緒に入っていた例では、小学生の方がけいれんを起こして風呂に浮いていたが幼児がそれを知らせることができず発見が遅れた例もあります。
大人は先に入るか一緒に入るかして、後から大人が風呂に入るのはやめてください。子供同士のお風呂も小さい方の児が小学生高学年くらいになるくらいまでは危ないと考えています。親が着替えている間に電話がなったりして、風呂に入る時間が遅れたときなどにたまたま事故というものは起こってくるのです。

もう一度言いますが、事故=思いがけずに起こった悪い出来事で、普段では起こらない、防げることが、たまたま運が悪い時に起こるのです。
(いつもは注意しているのに、運悪く不注意が起き、そこに予期せぬ出来事が重なり事故がおこるのです。)
確かに、スイマーバで言われるように一瞬も目を離さなければ防げる事故も多数あると思いますが、子供から一瞬も目を離さないでいられる親なんて絶対にいないです。

もっとくわしく、この点に触れれば、母親の不注意が原因ではなく、製品の安全性が低いという報告を書くと、必ず、正しく使ってないからだ、うちは安全に使えている。この製品は安全だという感想の人がたくさん出てきます。
これはある意味では正しい。私が思っている安全性と、一般人が思っている安全性の基準には大きな隔たりがあるのです。
ではどういうことかというと、ある製品を10万人が使っていたとします。1年に数件ほどの事故が起こる製品でした。しかも注意書きなどがしてあり、それを守らなかったときに事故は起きています。
9万9990人は事故に至らず安全に使えているのだから、大勢の人は安全だというでしょう。
しかし、毎日のチェックいつもはしているがたまたま不注意で注意書きを怠たる頻度を1%と仮定します。
不注意が起きても必ずしも事故は起きません。
不注意が起きた件数1%の1000人のうち、たまたま不運が重なりこのなかで1%未満が事故に起きるのです。
抱っこひもを例にとれば、普段はかがむときに児を支えてかかんでいたのですが、たまたま荷物を持っていて児を支えないでかがんでしまった。しかしこれだけでは、児は転落には至らない。さらに、児がたまたまぐずってあばれた、母もやせ形で児もちいさく隙間が大きかったなどが加わったほんわずかな人が事故に至るのです。
スイマーバならこうです。
いつもは両親でお風呂にはいっており、シャンプーしている間は父が見ていた。父が帰りが遅く、たまたま母一人で児と入り、児を浮かせたままシャンプーをしてしまった。1000人こういったことしていても通常なら全く問題ありません。
さらに手で触った感じではわからないほどの空気の漏れ(不運0.1%がさらに発生)があったらしく気づくと沈んでいたと・・・

かなり頻度が低くても、結果が頭蓋骨骨折(抱っこひも)や、窒息(スイマーバ)と結果が重大です。
私たちは、人間は1%程度(か、もしくはそれ以上)は不注意を起こすことを認識済みで、不注意を0%にできないことを知っています。そして不注意+不運が重なり0.001%(10万人に1人)でも死亡事故など重大結果につながるなら、それは安全ではないから、不注意が起きてもいいようにしなさいという結論になるのです。
製品を作り手が、それを改善せず、注意喚起だけを相変わらずしているだけだとそんなものを使うのはやめなさいとなるわけです。

母の不注意が悪いなんて言う人は、人間は完璧な生き物ではなく不注意を起こすという事実・さらに不運が発生する割合を全く考慮せず、自分や周囲の数人~数十人程度の経験から安全だと、不注意なんてうちはおかさないと信じているに過ぎないのです。

君子危うき商品には近寄らずです!
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