井上病院は宮崎県の県北 延岡市にあります産婦人科・小児科病院です。

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医療法人社団育生会 井上病院
〒882-0866
宮崎県延岡市平原町1丁目990番地1
●産科・婦人科
TEL:0982-21-5110
FAX:0982-21-6087
●小児科
TEL:0982-23-7402
 
高千穂産婦人科診療所
〒882-1101
西臼杵郡高千穂町大字三田井
1099番地14
●産科・婦人科
TEL:0982-82-2722
FAX:0982-82-2702
010258
 

抗生剤の適正使用について

   
風邪に対して、抗生剤は有効かというと、基本的には効果はありません。
風邪はウイルス性が大多数で、抗生剤は細菌にたいしてのものですから無意味です。それどころか、熱があがってすぐに原因究明もおろそかにして抗生剤を服用するということは、投与された児の鼻腔、咽頭などに住みついている菌(肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、ブドウ球菌など)の耐性化を招きます。

風邪に安易な抗生剤投与は重症感染症の症状を隠すだけでなく、細菌の耐性化を促し、診断を遅らせたり、予後を悪くする。

 

このように米国小児科学会と米国疾病対策予防センターは抗生剤の不適切使用について警鐘をならしています。


   なかなか診断のつきにくい重症感染症の診断は、抗生剤投与によって、一層つきにくくなります。症状や、検査結果をやや改善する割に完治まではもっていけないため、治りきらず原因菌推定を困難にし、診断が遅れがちになるのです。
たとえば、化膿性髄膜炎・急性腎盂腎炎・化膿性股関節炎などは事前の抗生剤投与により診断が難しくなり、治療の遅れを引き起こすことから重症化しやすくなるリスクがあるのです。
特に尿路感染症の既往のある児は、抗生剤投与により尿所見は改善し診断は非常に困難になるため安易に抗生剤は飲むのはやめた方がいいです。
   抗生剤を早くから飲んでおけば、肺炎などの予防になるのではないかと考えていられる患者さんやなかにはそう信じている医師もいますが、これまで海外を含む臨床研究でその効果は否定され肺炎などの合併症の予防効果はないことがわかっています。
特にあまり風邪をひいてこない6か月未満の発熱児にきちんと検査や診断もせず、熱がでたらすぐ抗生剤を投与するということは避けなければなりません。

熱があるからとりあえず抗生剤投与というのは、実は安全性も有効性も低い治療選択です。

風邪と診断した場合に最近推奨されているのは、抗生剤を使用しない慎重な経過観察です。

抗生剤の乱用は抗生剤に対する薬剤耐性化を引き起こし、抗生剤の寿命を短くし医療資源の枯渇のつながる事も危惧されています。
治療を困難にする耐性菌をふやさないため、重症感染症を見逃さないようにするためには、検査や診察で肺炎など細菌感染症が疑われた時や、溶連菌感染が証明されてからの抗性剤投与が基本で、当院では安易な抗生剤投与をなるべく控えるように努力しております。
<<医療法人社団育生会 井上病院>> 〒882-0866 宮崎県延岡市平原町1丁目990番地1 TEL:0982-21-5110 FAX:0982-21-6087